交通事故慰謝料ノート

交通事故の慰謝料や示談について被害者にとって有益な情報を配信します。是非、慰謝料や示談金の増額にお役立てください。

知っておくと焦らない!〜交通事故発生から示談までの流れと各注意点まとめ

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私も人生初めての事故のときそうでしたが、事故に遭ったのは(もう起きてしまったことなので)仕方ないとしても、「この先、自分はどうなるのだろう?」という不安の気持ちでいっぱいでした。

何が不安だったかというと、(当時を思い出し...)ざっとこんな感じだったと思います。

  • 治療費とか慰謝料とか、ちゃんと補償してもらえる?
  • 車の修理費はちゃんと支払ってもらえる?
  • あとで痛みが出てくる?ちゃんと治る?
  • えっ、後遺症とか残ったらどうしよう...
  • 仕事休まないといけなくなる?もしそうなったときの補償は?
  • 今後は、どういう流れなの?

中でも、最後の「今後は、どういう流れなの?」←これを知ることで焦りや不安は大幅に軽減されます。人は知らないことを恐れます。恐れはやがて怒りに変わります。(ふ、ふ、深い...)でも、これ、本当ですよ。急に飛び出してきた子どもに、「バ、バ、バッキャロー!あぶねぇーじゃねぇか!!!」と怒鳴るドライバーよろしく、人は怖い思いをしたりすると、反射的に怒ったりしますからね。そして、交通事故の示談においては、特に、「焦り」や「怒り」は禁物です。その考え、その言動で示談金が目減りすることにつながりかねませんので。

ということで、ここでは、交通事故被害者が焦ったり不安に思ったりすることがないように、交通事故発生から示談までの流れとその注意点についてご説明したいと思います。

事故発生

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まず、何より注意しないとならないことは「人身事故扱い」になっているかどうかです。たまに見かけるのが、「そのときはどこも痛くなかった」などの理由で、「物損扱い」にしてしまうケースです。

交通事故が発生した直後は、加害者・被害者ともに神経も興奮していることが一般的です。そのときには気づかなくてもあとになって少し落ち着いたときに「あれ、なんか痛いぞ...」となる場合が非常に多いです。

ですから、仮に事故発生直後にあなたが痛みや痺れをまったく感じず、加害者に「点数がヤバいから穏便に済ませたい。治療費などはちゃんと払うのでここは人身事故扱いではなく、物損事故としてお願いしたい」などと言われても、絶対に人身事故で届けるようにしてください。そして、間違いなく人身事故として処理されているかを口頭で警察の方に確認したり、交通事故証明書で確認するようにしてください。

ちなみに、物損事故で処理された場合、基本的には「物」である車両を弁償しておしまいです。慰謝料や治療費は一切支払われませんのでご注意ください。

※万が一、物損事故扱いで処理され、その後、身体の異常が発覚した場合、1日も早く物損事故から人身事故に切り替えてください。(正直、警察には切り替え自体、嫌がられますが、遅ければ遅いほど余計に嫌がられる傾向があります)

治療(通院・入院)

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これはもちろん症状にもよりますが、接骨院や整骨院などではなく、整形外科もしくはペインクリニックがベストです。(特にむち打ちの被害者)

どうしても接骨院や整骨院に通院したい場合、「絶対にダメ」というわけではありませんが、あとあとのこと(後遺症が残ったときなど)を考えて接骨院や整骨院だけではなく整形外科かペインクリニックと併用してください。

入院する場合の個室利用やタクシーを利用しての通院は医師や保険会社担当者の確認をとってからにしたほうが無難です。(そういうコミュニケーションは大事です)

過剰なタクシー利用は、そのツケがあとあと自分に返ってきますのでご注意ください。下記リンクを参考にしてください。

kotsujiko.hatenablog.jp

症状固定(治療打ち切り)

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治療を続けることによりどんどん良くなっていき、最終的に完治するのがベストだということはいうまでもありません。しかし、あるときを境に症状は残っているが、いくら治療を継続しても「良くも悪くもならない(変わらない)」状態になります。これを「症状固定」といいます。

被害者側からすると、症状固定の時期イコール治療打ち切りの時期なので、「症状固定」と「治療打ち切り」は同じ意味だと勘違いしている人もいますが、意味はまったく異なります。

症状固定とは、あくまでも医師と患者が相談して行うものです。対して、治療打ち切りは保険会社が行うものです。たとえば、モラルなき保険会社の担当者が「そろそろ症状固定で」なんてことをいうものなら、「は?あなたは医師でもないのに、勝手に症状固定しちゃうんですか?!」という事態になります。「症状固定は、あくまでも主治医と患者が話し合い決めるもの」これを忘れず、症状固定するときは慎重にお願いします。

後遺障害の申請

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症状固定後に痛みや痺れなどが残れば、それは(この時点では)ただの「後遺症」です。この後遺症を「後遺障害」として認定してもらい、その部分についても保険会社にきっちり支払ってもらいましょう。

後遺障害が認定されると、通常の入通院慰謝料とは別に「後遺障害慰謝料」「逸失利益」が支払われます。後遺障害に認定されない後遺症については、保険会社は1円も補償してくれません。詳しくは下記リンクを参考にしてください。

kotsujiko.hatenablog.jp

後遺障害の申請には、保険会社におまかせの「事前認定」と被害者自ら(もしくは弁護士など)が行う「被害者請求」の2つの方法があります。

「事前認定」は、確度は低くなるがラクチン、保険会社まかせです。

「被害者請求」は、被害者自らが資料などを集める必要(難しいことは何もありません)がありますが、保険会社まかせの事前認定より確度はグッと上がります。事前認定で非該当になるものも14級になったり、事前認定で14級だったものが12級に認定されたりといったことはよくあります。

弁護士に依頼する被害者の場合、当たり前ですが、この「被害者請求」の部分はすべて弁護士まかせでOKです。自身が加入する保険に弁護士特約が付いているのか、あるいは特約がなくとも弁護士に報酬を支払っても(最終的に被害者が手にするお金が)増額するケースなのかという被害者側の状況にもよりますが、弁護士に依頼すれば精神的な負担が大幅に軽減され、保険会社から支払われる示談金が飛躍的に増額する大きなポイントになる部分だといっても過言ではありません。

ごく一部の専門家(本物)の中には、「事前認定で蹴られるのは、裏付けや詰めがあまいから。そこで認めざるをえない裏付けを準備すれば事前認定でも問題ない」とする方々もいます。すぐ近くにそのレベルの本物の専門家がいればいいのですが、なかなかそうはいきません。

加えて、被害者の立場からすれば「自分で資料を集めるのはちょっとだけ面倒」という部分だけをクリアするか、もしくは弁護士に丸投げしてしまえばいいだけですので、無難で確度が高い「被害者請求」で進めるべきです。

保険会社との示談交渉(示談案の提示)

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不当な金額だったこと知った被害者の方から、ごくまれに示談してしまったあとで、ご相談をいただくことはありますが(特例を除いて)、基本的には一度示談してしまったらどうにもなりませんので、示談するときは慎重にご判断ください。

最初から保険会社が妥当な示談金(裁判所で認められる金額など)を提示してくる可能性は、ほぼありません。「弁護士」と聞くと、何やら敷居が高い先入観がありますが、今の時代、実際はそんなことはなくて、「相談料無料」「着手金無料」という法律事務所も少なくありません。(ただ、交通事故に強いかどうかはまた別ですが...)

だから、少なくても1回は弁護士に相談したほうがいいです。だって、「弁護士に依頼することで(弁護士報酬を考慮すると)自分が手にするお金が減る」ということであれば依頼しなければいいですし、そうでない場合のほうが圧倒的に多いわけで...何故、多くの被害者が一度も弁護士に問い合わせすることなく任意保険基準+不当な示談金で示談してしまうのか...絶対に一度は問い合わせたほうがいいです、真剣に。

やよい共同法律事務所は、交通事故案件に強いことに加え、「相談料無料」「着手金無料」「完全出来高報酬(増額がない場合、実費も含め0円)」なので、安心です。何度もいうと本当にその内、山﨑先生に怒られそうですが、この先生、少し怖い顔をしていますが、被害者・相談者には優しく親身に接してくれますし、何より交通事故案件にめっぽう強いです。

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参考URL やよい共同法律事務所


実際、ここまで親身になってくれる弁護士さん、法律事務所はそんなにありません。

私は過去(未熟だった頃)、「MRIにおける1.5テスラと3.0テスラのことについて」実際に山﨑先生とお話ししています。その頃は私も経験がないことばかりで今のように交通事故の賠償問題に精通しているわけではありませんでした。不安を抱える私の(今思えば)誤差と思えるレベルの質問に対し、山﨑先生は本当に丁寧に、分かりやすくご説明してくださいました。(あのときは本当にありがとうございます)

示談成立

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保険会社の示談案に納得するか、それに納得せず、改めて被害者側から妥当な金額を示談案として提示し、それに保険会社が納得すれば示談成立となります。

示談が成立したら、あとは示談金があなたの口座に振り込まれて終了となります。早くて3日、遅くても2週間以内。それ以上かかるのは先方(保険会社の担当者)の動きが遅いだけです。