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交通事故慰謝料ノート

交通事故の慰謝料や示談について被害者にとって有益な情報を配信します。是非、慰謝料や示談金の増額にお役立てください。

3分でわかる「後遺症」と「後遺障害」の違いとその対策

被害者の基礎知識

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「後遺症」「後遺障害」は似ているようですが、交通事故の賠償問題の世界ではその意味合いはまったく異なります。何故なら、前者は補償されず、後者は補償されるからです。また、後遺障害の認定の有無によって示談金が大きく変わってきますので、ここではその違いについてよく理解しましょう。

 

後遺症と後遺障害

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まず、「後遺症」とは、一定期間(症状固定後など)経過しても、痛みや痺れなどの症状が残ったものをひっくるめてそう呼びます。つまり、どこの誰がなんと言おうと、あなたが「まだ痛い」「まだ痺れる」と言えば、それは後遺症であるといえます。

その後遺症部分についても、保険会社にしっかりと補償をしてもらいたいと考えるわけですが、そのままでは保険会社は一切補償しません。何故なら、何の裏付け(医学的証明や医学的説明)もない症状をすべて認めてくれるほど保険会社はあまくないからです。(一般常識的にもそうですよね)

そこで、その「後遺症」を第三者(損害保険料率算出機構の担当者)に認定してもらいます。「後遺症」が「後遺障害」と認定されて初めて保険会社はその部分についても補償してくれるようになるのです。

後遺障害はどうやって申請するの?

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後遺障害の申請は、主治医に「後遺障害診断書」(用紙は保険会社に言えば送ってくれます)を書いてもらいます。申請方法は、加害者側の保険会社を通して行う「事前認定」と被害者自ら(もしくは代理人)が行う「被害者請求」の2つがあります。

ちなみに、MRIやレントゲンなどの検査で異常がない(主治医が発見できないケースも含む)場合、「他覚所見なし」ということになるわけですが、その場合、後遺障害認定暗黙ルールとして「通院期間180日以上」という壁があります。

後遺障害は誰が認定するの?

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事前認定でも被害者請求でも、提出した書類は損害保険会社から損害保険料率算出機構の自賠責調査事務所に送付され、そこで審査されます。

どうすれば後遺障害に認定されるの?

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事故との因果関係がないものはもちろんダメですが、他覚所見があれば、(基本的には)12級以上の等級が認定されます。問題は、「むち打ち」のように、他覚所見がないケースです。

これには早い段階で準備ができなかった多くの交通事故被害者が泣かされていると思います。他覚所見がないむち打ち被害者の場合、「医学的証明」ができないわけですから、「医学的説明」をしてそれを認めてもらうという流れになります。(後遺障害14級は、他覚所見がなくても認定される等級です)

少し具体的にいうと、こんな感じでしょうか。

「なるほど。通院期間は180日以上で、通院頻度は週に◯回か。ふむふむ。そして治療内容は、定期的なトリガーポイント注射と痛みがひどいときは神経ブロック注射もしているようだ。薬はリリカ◯◯g(痛み止めの薬)か。主治医のこの治療内容と被害者自らが訴える症状、そして主治医が書いた後遺障害診断書に書かれている内容をみるかぎり、交通事故の受傷により頚椎◯番にダメージを負い、それが神経を圧迫していることが原因で、腕や指先に痛みや痺れがあると考えるのは難しくないし、医学的説明は十分につく。よし、他覚所見はないが、後遺障害14級!ポンッ!(ハンコをつく音)」

※あくまでもイメージです。

ただの後遺症と認定された後遺障害とでは示談金はどれだけ違う?

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これは全く違います。
ただの後遺症→0円(その部分について)
後遺障害14級→100万円〜

後遺障害が認定されると、通常の入通院慰謝料とは別に「後遺障害慰謝料」が支払われることに加え、「逸失利益」が支払われます。被害者の当時の収入などが関係してくるので一概にはいえませんが、後遺障害14級が認定されれば、ただの後遺症(非該当)とは少なくても100万円以上は変わってきます。(200万円、300万円以上変わってくる人もたくさんいます)

今のうちから後遺障害申請に向けて準備しておいたほうがいいの?

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準備というより、「あとあと後遺障害の申請をする可能性はある」ということは頭に叩き込んでおいたほうがいいでしょう。

何故なら、現段階であなたが「してはいけないこと」「しないほうがいいこと」ばかりしていては、数ヶ月後に後遺障害を申請する際、それが障壁となり、申請を断念したり、申請段階で「非該当濃厚」なんてことになりかねないからです。

「してはいけないこと」「しないほうがいいこと」というのは主に下記のようなことを指します。

  • メインの通院を接骨院や整骨院にしてしまう(後遺障害診断書を書けない)
  • マッサージしか受けていない(後遺障害申請に不利)
  • 湿布薬を通院開始当初から数カ月もらいっぱなし(後遺障害申請に不利)
  • 主治医の前でぴょんぴょん飛び跳ねている(誤解される行動)
  • 通院は常にタクシーを利用している(保険会社との信頼関係)
  • 保険会社の担当者に毎回厳しく当たり散らしている(保険会社との信頼関係)
  • 似非専門家を真の専門家だと勘違いしている(取り返しがつかない)
  • 自分は交渉上手だと勘違いしている(保険会社はあまくない)

まだまだ他にもありますが、ざっとあげてもこれだけあります。マッサージや湿布薬のことに関しては、それが本当に適切な処置であれば拒否する必要はありません。ただし、その場合、かなりの確率で「神経系」が症状の原因ではないと判断されることでしょう。